TRAILER

INTRODUCTION

ドクさんと妻のトゥエンさん、
双子の子供である
フジくんとサクラさんの家族の絆
現在のドクさんは夫として、父として、今年2月25日で43歳を迎え、結婚18年目を迎える妻のトゥエンさんと、双子の子供であるフジくんとサクラさん、そして闘病中の義母を自宅介護しつつ、自身も入退院を繰り返しながら一家の唯一の稼ぎ手として暮らしています。
日本とベトナムの「友好の絆」を象徴するドクさんの軌跡を辿り、現在を刻み未来の命の輝きを共に見つめるこの映画は、日越外交関係樹立50周年記念事業として認定されています。

CAST

グエン・ドク

1981年に結合双生児として生誕。88年、ホーチミン市内の病院で分離手術に成功。兄ベトさんは手術前に患った脳症で、寝たきりの状態が続き2007年天国へ。ドクさんは高等職業学校で学び、現在は病院事務、非営利団体“DUC NIHON”代表として活躍中。

コメント

僕の人生には
2つの大きなチャレンジがあります。
1つは『生きること』。
2つ目は『生き続けること』。

43年前、結合双生児として生まれた僕と兄ベトは、7歳の時にベトナムや日本のたくさんの人々の支援のもと分離手術を受けました。この映画で少しでも恩返しができればと思い、全てを見せる覚悟をしました。僕のありのままの姿から、家族の大切さ、命の尊さを感じ、皆さんが人生を前向きに生きる原動力となること、そしてこの映画が“記憶”となり未来へ繋がることを願っています。僕自身の使命として、この映画が世界を平和へ導くきっかけとなりますように。

長男:フジ 長女:サクラ

毎日の学校と放課後の数学、物理、英語の勉強に追われている。日本の漫画が大好き。なぜ自分の友達のお父さんと自分のお父さんの体は違うのか?と最近気にし、体を無理している父のことが心配。ティーネイジャーになり、好奇心も知識欲もますます旺盛に。

STAFF

監督:川畑耕平

「 境界を押し広げる」ことを得意とするドキュメンタリー作家兼プロデューサー。
5大陸の33か国以上と米国の16の州を旅し、エジプトの内乱、アリゾナ国境警備隊による不法移民の処理、デヴィッド・ボウイの日本への愛をテーマにした作品など、さまざまなドキュメンタリーを制作。人種、宗教、政府による抑圧が交差することに目を向け、世界中の疎外された声を引き出す作品作りを続けている。 現場スタイルの特徴としては、時に自らの命を危険にさらすこともある。それがインタビュー対象者に対する陸軍の取り締まりであろうと、メキシコのパラリンピック選手へのインタビューが壊滅的な地震によっ て中断された場合であろうと、止まることはしない。例えば地震が襲ったときは撮影対象をスポーツからアスリートへとギアを切り替えた。
このような数々の人間の物語により、ストーリーテリングの限界を押し広げようとする意欲をさらにかき立てられ続けている。

プロデューサー:リントン貴絵ルース

プロデュース作品では「VISION」主演:ジュリエット・ビノシュ、永瀬正敏(2018・河瀨直美監督)、「二階堂家物語」主演:加藤雅也(2018・アイダ パナハンデ監督)、「Zalava」(2021・アーサラン アミリ監督)などがある。 「Zalava」は2021年にヴェネチア国際批評家週間でグランプリとFIPRESCI賞を受賞し、トロント国際映画祭では北米プレミアを果たした。地元である奈良で2010年から行われている、なら国際映画祭のオフィシャルコンペティションの選考委員やモデレーターを務めている。 2015年には、釜山国際映画祭でプレミア上映された短編映画「Lies」主演:別所哲也(河瀨直美監督)にも出演。
歌手活動時代から社会貢献活動を活発に行っている。2015年に、ベトナムの枯葉剤の被害者に捧げた曲「Always Within Me」(邦題:いつも僕の中に/ベトナム語:Vì Một Thế Giới Đẹp Tươi)の日本語バージョンを発表し、ホーチミンのオペラハウスで、ベトナムのポップシンガーNguyễn Phi Hùngとデュエットでこの曲を披露。 20代の頃より、音楽や映画などの業界でグローバルに活動してきた経験をもとに、国際平和に繋がる表現活動を続けている。

COMMENT

  • 元世田谷区立桜丘中学校 校長
    (「校則なくした中学校
    たったひとつの校長ルール」著者)

    西郷孝彦さん

    「父親となったドクちゃんが双子のフジとサクラをバイクの後ろに乗せて疾走する場面がこの映画の全てである。カメラは小津映画のように淡々と家族の日常を追うだけだが、戦争と爪痕、生きる悲しみ、家族愛、親との確執、さらには貧困、福祉、教育の問題まで見事に表現されている。まるでベトナムから日本を映す鏡のようである。」
  • 俳優
    加藤雅也さん

    「世界各地で起きている戦争。ベトナム戦争時に使用された枯葉剤の犠牲者として生まれたドクさん。
    ”人生 永遠に助けてくれる人なんていない だから、自分の足だけを頼りに歩み続けるんだ!”
    と育ての親に言われた言葉を胸に何があっても生き続けるドクさんの姿に、戦争は子供達の未来を奪うことを再認識させられる。」
  • (順不同・敬称略)